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東大生100円のストリップ劇場

 高校時代から付き合っている女友達・S子から久しぶりに電話があった。

「久しぶり!ヨーちゃん元気にやってる?」

「うん。ま、ぼちぼちとね。でもS子、本当に何年ぶりかな?最後に会ったのが6年前の渋谷公会堂のイエスのライブの時だよね?」

「うん、そう、そう。そうだったね。ヴォーカルのジョン・アンダーソン、かなりおっさんになっていたね。でも、あのライブは良かったよね」

「うん、良かった良かった。で、S子、ご主人も子供も元気なの?」

「うん、もう元気そのもの。それでね、ヨーちゃんに報告。じゃーん!実は家の下の子が今年、現役で東大に受かったんだ。もう、うれしくて。うれしくて」
 
S子は電話口でうれし涙を流している。

「ひゃー、本当!凄いね。S子んとこのT君は確か中高一貫の私立K校に通っていたもんね。東大の登竜門だもんね。お見事。すご~い!おめでとう!!。日本で最高の大学だもんね。東大を抜く大学はないもんね。本当にすご~い!おめでとう!良かったね」
 
 私はありったけの言葉で祝福した。

「うん、ありがとう。ヨーちゃん。ヨーちゃんにだけは知らせておきたかったんだ」
 またも、電話口でS子は声を詰まらせていた。

 友達の喜んでいる姿は駆け引きなしにうれしい。友達の子供が東大現役合格したとことは、その友達を持った私自身の自慢にもなりそうな気がする。最近の日本は学歴の幻想は崩れてきたとは言え、やはり、東大は「象牙の塔」「日本で最高に頭のキレル生徒が行く大学」である事実は変わらない。

 東大合格から、ふと25年前の私の取材を思い出していた。

どういう経緯があったか忘れたが、報知新聞の特別報道部という部署で異色ネタのルポルタージュを1年間連載をしていた。今、古ぼけてセピア色に変色してしまった、当時の掲載紙を引っ張り出して見ていたら、「電通マンはサラ金の上得意さま」「断食道場潜入ルポ」「落書きラブホテル」など、など。まー、よくぞこんなテーマで書いていたとは、自分でも驚きだった。その中でも画期的だったのは「東大生100円のストリップ劇場」であった。

この取材は鮮明に覚えている。川口駅近くに「東大生だけは100円で入場できるストリップ劇場があるから、取材してみたら?」とデスクに言われた。「26歳の女の子から見たストリップ劇場がどんな風になるのか楽しみ」だとそのデスクはニヤニヤ笑っていた。なんのためらいもなくうら若き私は単身、このストリップ劇場に潜入ルポしたのだ。

まず、館長さんにインタビュー。

「なぜ、東大生だけが入場料100円なんですか?」

「だって、可愛い記者さん。東大生は日本の将来のため、お国のためになる人ですよ。そんな偉い学生さんには応援してやりたいじゃないですか。せめて入場料100円くらいで、素晴らしいストリップを見せてやりたいですよ」

こんなやり取りがあった。本当に東大生はやって来るのかと入場券売り場を張っていたら、幸いに東大の男子生徒がやって来た。東大の学生証を提示すると確かに100円でチケットが買えた。そのチケットを握り締めた東大生にインタビューしようと思ったら、やはり場所が場所だけに恥ずかしそうに足早に劇場に入ってしまった。

「ストリップの取材は観客席では決してしないでくださいね。踊り子さんは女性がいるととても嫌なんですからね」

館長さんは私を照明室に案内し、ここから見てくださいと支持をだした。

艶かしい、七色の照明がハレーションを起こしたかのように、ステージにいる踊り子さんに当られる。ストリップ劇場定番音楽「タブー」が流れる。ブラジャーの肩紐をもったいつけたように、はずしたり元に戻したり。豊満な乳房を露わにしたり隠したり。男の欲望に果敢に挑戦するかのように、焦らして焦らして、焦らしぬいて、最後には一糸纏わぬ生まれたままの姿で、男たちを欲望の桃源郷に誘う。

さっきの東大生はどこにいるのかしらと、捜しても見当たらない。欲情と快感のるつぼは、男たちのヤジが飛んだりの騒然とした空間かと思ったら、意外と静かで上品であった。

そんな内容のルポだった。東大はこんな風俗の世界でも期待の星であったのだ。この時100円で入った東大生の男の子も今は46歳くらいになるだろう。100円で拝ませていただいた女体の神秘をバネに、今は社会で活躍していてくれることを祈るばかりだ。
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