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スキミング詐欺顛末記

 ロンドンのメインストリート、ピカデリーサーカス。

 この繁華街の一角にあるATMで、留学していた息子はキャッシュカードをスキミングされた。ロンドンのATMコーナーは路上の建物の壁にくっついている程度の稚拙なもので、日本のように囲いのあるような個室ではない。

息子が被害に合ったのが、4月の末日。いや、その被害に気がついたのが4月の末日だった。

 その一ヶ月前の3月に残高照会に行った時に、貧乏学生の息子の口座には全財産の1500ポンドが残っていた。日本円にして約30万円だった。それから一ヶ月ほど記帳に行かなかったが、たまたま洋服を買うのに必要な50ポンドを引き出そうとしたら、すでに息子の口座には20ポンドの残金しか残っていなかった。


 3月にピカデリーサーカスのATMを使用したまさにその時、巧妙なスキミング詐欺師にやられたわけである。

 スキミング詐欺の恐さは、キャッシュカードが盗まれたり紛失したわけでないから、手元には自分のカードが残っている点だ。いつのまにか、磁器で読まれ、知らない間に犯人によって自分の貯金が払い出されているのだ。

 銀行にその被害を通告すると、1ヶ月の間に、ロンドンのあちこちのATMで、1日の引き出し限度額の約80000円が4回にわたり、犯人に払い出しされていた事実が判明した。


青ざめた息子から電話がきた。

「もう、オレの全財産が無くなってしまったよー。ケンブリッチ検定を受ける日まで、お金が全くないよ。これじゃ、飢え死にしてしまうよ」

 という、半分泣きべその声だった。貧乏学生のカードをスキミングした犯人が憎くてたまらなくなった。7月に帰国するまでの間、息子は一文無しになってしまった。

 これは大変だと思い、早々に国際送金してあげたが、息子の手元に届くには最短でも1週間はかかる。ホームレス学生になるのは目前だった。

 しかし、持つべきは友達だ。ドイツ人、スイス人、イタリア人の学校の友達が、息子を助けてくれた。みんな息子と同じような貧乏学生だけど、食料をカンパしてくれたり、小銭を貸してくれ、なんとか一週間は食いつなぐことができた。

 帰国して3ヵ月後に、被害にあった全額は銀行が保証してくれたので、親子で胸を撫で下ろした。日本で被害に合うよりも、海外でこういった被害に合うとかなり複雑な手続きが必要だ。物事が円滑に進まない。息子はロンドンの警察に何度も足を運び、取引銀行に何度もそのことを報告していた。


 この事件をきっかけに、犯罪用語の英単語に詳しくなったというから、怪我の功名と言えばそうなんだが…。

 海外で国際キャッシュカードを使用する場合、路上にあるATMは避けて、面倒でもバンクに入り、そこのATMを使うことが唯一の防衛である。そして、こまめに記帳はした方がいい。

 これから海外に行く人たちにとって、このスキミング詐欺の顛末が役に立ってくれたら、光栄である。

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コメント

先日夫の会社の同僚がやはりクレジットカードを知らない間に使われて(もちろんカードは手元にあるのに)たいへんだったよ。日本でもたいへんなのに、海外だと言葉の問題もあるからもっときついことになる。息子さんよく処理したね。えらいと思う。息子さんのこの1年の経験はものすごい貴重だと思うよ。私はもうトラブルはたくさんだけど・・・ は~~

2008/10/06 (Mon) 20:18 | yukko #- | URL | 編集
スキミング

旅行で行くのと、住むのでは大違いってことだね。

旅行は期間限定で、代理店のプロテクトの下にあるから安心だけど、住むには本当に厳しい現実や辛いことがたくさんある。

いい友達が作れたことは財産で、楽しいこと、いいこともたくさんあるけどね。

Yukkoちゃんは英語圏じゃなくてイタリア語だもんね。もっと厳しいよね。スキミングには注意してね。

2008/10/07 (Tue) 11:46 | マリリン #- | URL | 編集

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