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500円のクオカード

 昨日、青山劇場で、つかこうへいさんの「蒲田行進曲」を見た。


 この芝居の感想は書くと長くなるので、はしょるとして、一緒に行ったのが、芝居好きのヒップホップダンスのG先生。G先生のおかげで、私はヒップホップダンスに目覚め、そして、人生で無我夢中になれる楽しみを一つ増やしていただいた。G先生は、まだ、まだ、25歳のイケメンの男の子で、一緒にいると、私の息子みたいな感じだ。でも、ダンスの話になった途端、、私よりもずっと年上の男に変わり、真面目で厳しい表情になる。それが実に頼もしい。


 G先生は、今月一杯でダンスのインストラクターを辞め、ニューヨークに旅立つ。ダンスを極めるにはやはりニューヨークで、本場のヒップホップを勉強して来るそうだ。この留学のために、今までこつこつ貯めた貯金では到底足りず、ここ2ヶ月はお弁当配達のバイトをしていたという。でも、来月から始まる留学生活の夢と希望を、溢れんばかりに一杯語ってくれ、見ている私はすがすがしい気分になっていた。私にも、かつて、こんな時代があったのかな、なんて、思ったりした。


 芝居を見た後、青山の「東方見聞録」で飲んだ。25歳の先生は飲むよりも、食べること、食べること。若いってことはよく食べれることなんだと、感心していた。もっとも、家の息子も半端なく食べるので、25歳の男の子ならこのくらいは当然だとも思った。


 別れ際の表参道の駅で、


「がんばって、ニューヨークで勉強してきてね!日本に帰ったら、本場仕込のヒップホップ、また教えてよね。体に気をつけてね。たまにはメールちょうだいね」と私が言うと、G先生は


「あ、オレこそいっぱいお世話になりました。タッキーさん(これ、私のあだ名)は、オレが見る限り、ずいぶん上達したっスよ、これからもがんばってください。あの、これ、お世話になったんで」と言い、私に小さな名刺みたいなものを恥ずかしそうに手渡し、到着した渋谷方向の銀座線に乗り込んだ。


私は入り口に立っているG先生に敬礼し、電車を見送った。そして、G先生から手渡された物を開けて見ると、なんとどこのコンビニでも使える500円のクオカードが入っていた。小さなメモ帳にはかわいいマル文字で「オレの厳しいレッスンについてきてくれてありがとう。癖があるオレで、あんまり生徒に人気が無かったっスけど、タッキーさんは一生懸命についてきてくれて、マジうれしかったです。もっと、いいもんプレゼントしたかったけど少しでごめんなさい。じゃ、元気で」と書かれてあった。


私が胸が一杯になっていた。全財産はたいての留学。今のG先生はすっからかんに違いない。それなのに、こんな粋な計らいしちゃって、無理しちゃって。なんか、泣けてくるじゃん。金額の問題じゃないよね。人はやっぱ、心だよね。全国のコンビニ共通って言うのが、またいじらしくてさ。


 私は500円のクオカードを固く握り締めて、到着した下りの電車に飛び乗った。そして、他の乗客に潤んだ瞳を見られないように、そっと涙を拭いた。


 


 

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コメント

読んでて私まで胸が熱くなりました。
M先生との出会い、ホントよかったでね。

ちゃんと自分のことわかっている先生だから、NYに行かれても大丈夫でしょう。
応援したくなる好青年です~。

2006/09/18 (Mon) 22:20 | さんちゃん #- | URL | 編集
さんちゃんへ

ありがとう。

25歳の男の子ですが、マリリンにとっては大切な先生です。。年齢なんて関係ないです。素晴らしい才能があれば、それが小学生であろうが、マリリンにとっては先生です。これは、英語の才能があるさんちゃんにも当てはまりますよ。

人って、やっぱ、その感謝の気持ちを表現するには言葉が一番かもしれない。でも、思いもかけない、小さなプレゼント、それが形として残るようなプレゼントなら、もっとうれしいものだと思いました。

500円のクオカードをプレゼントしてくれた、G先生。恥ずかしそうに私に手渡してくれた、あの、素敵な表情は生涯忘れらない。

こんな、小さな気配りをもてる男の子に育てた親御さんも素晴らしい方なんだと、マリリンは人の親でもあるので実感しました。

なんか、とっても大切な時間を過ごせたと思っていますよ。

2006/09/20 (Wed) 21:02 | マリリン #- | URL | 編集

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