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ババぁーの壁

あなたって、よく平気で自分をババーだってはっきり言えるわね。私なんて、いくら年とっても自分をババーって、腐っても言えないわ!」

 同世代の女友達が声を揃えてこう言う。

「だって、50歳近くなれば立派なババーじゃん。ある女性誌のアンケートでは、ババー年齢は30歳からだって言うじゃない。だったら、40代や50代はババー以外の何者でもないじゃん。ババーはババーよ、認めなよ!」

 反撃に出る瀧澤マリリン。

 さて、ここではたと考えた。友達が指摘のように、なんで私だけ恥じらいもなく平気で自分を「ババー」って断言できるのだろうか?うん、もしかしたら、これは裏を返せば、自分を「ババー」と絶対認めたくないがための、カッコつけたカムフラージュなのかもしれない。つまり、自分の非やコンプレックスを人に隠すよりも、それを白日の下にさらして居直り、そこから解放されたいという願望の表れに違いない。心の底では「あなたはちっともババーじゃないわよ!十分可愛くて若いわよん」なんていう人からの反響を密かに待ち望んでいるのかもしれない。フロイトの精神分析にもこの心理状態は出てこないとこみると、これから私はこの心理を「21世紀型ババーの深層心理」と名付けようっと。

 自分を「ババー」と言うのに抵抗がある「ババー」は「素直なババー」で、私のように自分を「ババー」とあっけらかんと言えるババーは「歪んだババー」なのである。前者はババーである事を完璧に認識しているからこそ、他意がなく純粋である。が、後者の歪んだババー、つまり私みたいなババーは始末に負えない。なんせ、心の底では「私はババーでない」っていう頑固なエゴイズムが働いているからだ。これは「ジジー」にも当てはまるに違いない。


 今年の1月から、フィットネスクラブに入会した。マシーントレーニング、サウンドバック、プール、マッサージルーム、サウナ、ミストサウナ、露天風呂、ジャグジー。365日、毎日利用しても、月1万円。暇を見つけてはせっせと通っている。スイミングは以前スクールに通っていたので、4種目は完全クリアーしている。今、凝りに凝っているのが筋トレ(筋肉トレーニング)だ。背筋、胸筋、腹筋、二の腕、内外太もも強化マシーンで鍛え、その後、ウオーキングマシーンに乗り、「本気で地獄」(これは有酸素体操だけでなく反射神経も養う)コースを時速6キロで約30分走っている。おかげで、体重もちょい減り、体脂肪も22%、腕にも足にも筋肉がついてきた。

 来年あたりは、マガジンハウスの「ターザン」の表紙を飾ろうと密かに企んでいる。週刊ポストの中年女性ヌード特集の袋とじに「競馬場のマリリンがついに脱いだ!熟れた女体、鍛えた女体」で企画してもらってもいい。でも、これはダメかもな。先日、知り合いの週刊ポストの記者、K君にその企画を持ちかけたら、「瀧澤さ~ん。読者がみんな気絶して、次号から廃刊になってしまいますよぅ」ってマジ断られたから…。くそっ!

 平日の昼間のフィットネスクラブは「ジジー、ババー」のるつぼである。若い人は誰もいない。しなびた体のジジーがありったけの力出してバーベル持ち上げたり、見るからに運動神経が鈍そうなジジーやババーが、マドンナの「ライク・ア・バージン」のリズムに乗って、エアロビクスというより、タコ踊りでもしてるような姿を見ると、痛々しい。昼間のフィットネスはどこか「老人福祉センター」に似ている。

 先日のことだった。ちょっとした嫌なことがあって、ストレス発散するために、グローブつけてサウンドバックを狂ったようにぶっただいていた。マイク・タイソンを真似て、「右ストレートだ!かかって来いよ。クリンジで逃げんなよ!」と叫びながらぶっただいていた。
そしたら、いつも会うしなびた体でバーベル持ち上げている75歳くらいのジジーが、「どうしたの?旦那さんとでも喧嘩したの?良かったらお茶しない、話聞かせてくれない?」って、ナンパされてしまった。イラついていた私は「ウゼーよ、ジジー」声を押し殺して、脅してやった。

 この時だ!悲しいかな、私ははっきりと自分がババーであることを悟った。なぜなら、私が年よりもずっと若く見えるなら、75歳のジジーにナンパされはずがない。せいぜい、同年代のオッサン、ちょっと欲をだせば年下の男の子くらいから声をかけられてもよさそうなものだ。どう若ぶっても、私は心身ともに年相応の「完全ババー」なのだ。

 「素直なババー」も「歪んだババー」も表裏一体。「ババー」には壁は存在しなかった。
 
 これからは「素直なババー」でいようっと!
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