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「お」のない「もてなし」沢木耕太郎特別寄稿 ~「月刊ホテル旅館」

月刊ホテル旅館


沢木耕太郎寄稿


旅を語り、映画を語る。そして、ロバート・キャパの人生を長年追いかけてルポした著作「キャパの十字架」では、キャパの「崩れ落ちる兵士」という疑惑に満ちた作品の真実を追求し、司馬遼太郎賞を受賞した。

オールランダーの作家と言えば、頭に浮かぶのは沢木耕太郎さんしかいない。私も映画評を書くので、沢木さんの映画コラムにはいつも触発され、「なるほど!」と唸らせてもらっている。

そんな、沢木さんが柴田書店の「月刊ホテル旅館」創刊50周年記念号に寄稿されているという情報をいただいたので、真っ先に読ませていただいた。

タイトルは「お」のない「もてなし」。このタイトルで誰もがピンと来るだろう。日本オリンピック招致を決定にした滝川クリステルのスピーチへのアンビバレントであることを。

日本国民がオリンピック招致で浮かれているが、招致が決まった以上、日本には山積み課題が課せられる。その中でも、海外の選手や観光客が何十万人も訪れることから、一番のホスピタリティにもなる「ホテルや旅館」の在り方である。

沢木さんは世界中を旅している。そして、世界中のホテルに泊まっている。そんな沢木さん流の海外のホテルでの本来の「もてなし」方について熱く語り、日本のホテル業界にも強烈なアドバイスをしているのだ。

沢木さんの今までにない異色のアプローチで書いている雑誌が、柴田書店発行の「月刊ホテル旅館」であったことに、私は驚嘆している。食の老舗の伝統ある出版社だからこそ、こんな斬新な企画が通り、実現できたのかもしれない。

オールラウンダー沢木耕太郎さんに、またまた驚かされてしまった!



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「自分と子どもを放射能から守るには」~ウラジーミル・バベンコ著


自分と子どもを放射能から守るには


一度作ってしまったら、永久に無くすことができない原発。そんな恐ろしい物を人類は作ってしまったのだ。

電気の恩恵に散々お世話になり、なんのためらいもなく電気を使用していた。しかし、25年前に起こったチェルノブイリ原発事故以来、私は原発の存在の恐ろしさに震え、不安がいつもつきまとっていた。

原発大国第3位の日本だからこそ、地震大国の日本だからこそ、こんな事故が日本で起こらないように…。と、いつもいつも願っていた。

でも、しかし、今度は日本でチェルノブイリ原発事故に匹敵する、いや、もしかしたらそれ以上の甚大な被害をもたらした福島第一原発事故が起こってしまった。

巨大地震、大津波、そして原発事故と、三重苦に見舞われた私の祖国・日本。災害に温度差をつけてはいけないが、地震も津波もある意味では時間が解決してくれる。しかし、原発事故の被害は地球がある限り続いていくといっても過言でないような気がする。

チェルノブイリの原発事故は25年がたっても未だに汚染問題は解決していない。3月11日に発生した福島第一原発事故から8ヶ月たつが、原発そのものの修復も困難極まり、庶民は毎日のように被曝の不安に晒されているのが現実だ。

福島原発事故以来、原発の専門家の講演会に出かけたり、原発の恐ろしさを訴えた本もたくさん読んでいる。

その中で、チェルノブイリ事故後、住民の被曝量検査や放射能対策を行ってきた「ベルラド放射能安全研究所」のウラジーミル・バベンコ氏の「自分と子どもを放射能から守るには」(世界文化社)は、放射能から食生活を守るということに重点がおかれ、非常に分かり安く、参考になった著書だった。

放射能がどんなルートを通って体に侵入していくのか、放射能が体に与える影響、汚染された食品の洗い方や調理の仕方を、写真やイラストで分かり安く説明している。


私は熟年世代であるが、今、子育て真っ最中のお母さんや、妊婦さん、これから子どもを持とうとしている若い女性にとって、食生活への貴重なアドバイス書になるのではないだろうか。

原発事故の被害や影響は計り知れない。

嘘八百を並び立てる東電や政府の発表なんか、全くあてにならないことが分かったので、私にとって「自分の身は自分」で守るという教訓書にもなってくれた。



異色の出版記念会

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(フーテンの寅さん衣装の小中氏)

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    (柴又から駆けつけた本物?の寅さん~実はタレントさんです)

先生と須藤
    (芸能評論家であり目黒区議員の須藤甚一郎さんと小中氏)

麻木さんと
      (白泉社の重役・麻木さんと寅さんの上着を着たマリリン)






10月7日(金)江戸川橋のオステリアバー「ES」で、小中陽太郎さんの新刊「いい話グセで人生は一変する」(青萠堂)の出版記念小宴のお誘いを受けたので、出かけた。

小中氏の新刊の帯には、爆笑問題の太田光さんの推薦が載っている。つーことは面白いに決まっていると思い、拝読したら、確かに面白かった。太田光さん曰く「この本を読むと世界は会話で創られていることがわかる。だとすれば、地球は全人類の合作だ。そう思うと楽しい!」

おっしゃる通りだ。

出版記念会も、このご著書通り、実に様々の分野の方がご参加された。小中氏の交流関係の広さは昔から知ってはいるが、今回は柴又から「フーテンの寅」さん、女剣劇の女王・浅香光代さんのご主人でコメディアンの世志凡太さん、芸能評論家で目黒の区議員の須藤甚一郎さんなどがいらしていた。

その中でも一番ウケタのが、葬儀屋さんの社長さんの参加。なんで、小中氏と交流があるのか分からないが、何でも、ディスカウントの葬儀屋さんで、どこの葬儀社よりも格安なんだそうだ。

ランクも「松竹梅」と分かれていて、松が一番高く、梅が一番安い。普通、「松竹梅」は御目出度いことに使う言葉だと思っていたので、これにはビビッたが、でも、実に洒落ていておかしい。ユーモアに満ちている。

「私のもしもの時には梅でお願いします」と頼んだら、「マリリンさん、梅じゃもったいない、せめても竹にしなさいよ」って言われた。

「なんで梅じゃ、駄目なんですか?ひょっとして、荼毘の時、遺体が半生状態なの?」と、突っ込む私。

「どのランクでも半生なんてないんですけど、やっぱ、マリリンさんなら竹ですよ」と薦める。

「半生じゃなければ、やっぱ梅でいいっすよ!」と、私は言い張った。

会場にいた人たちがそのやり取りを見ていて大爆笑。凄くシュールで、久方、私自身も心の底から笑った。

こういった多彩な人間関係をお持ちの小中氏は、やっぱ、マジすげぇ人だと再認識したのだった。

「KAGEROU 」齋藤 智裕著

「本が売れない」

ここ数年、出版関係の人たちからそんな愚痴ばかり聞いてきたので、今日発売になった齋藤 智裕著「KAGEROU」がどんなに売れているか、近所の書店にリサーチに行ってきた。

先行予約43万部という、出版不況には天文学的数字にも見える快挙に、私はほくそ笑んでいた。活字がいかに駄目になろうが、一般庶民が読みたいと思った本を作ってあげれば、読者は必ずついてくるのだ。

齋藤 智裕なる人物が、ポプラ社小説大賞に応募して、大賞に輝いた。なんとその受賞作者が、水嶋ヒロ君だったというエピソードに、何やら「できレース」っぽさを感じたのは私だけではないだろう。

事務所を辞めたばかりの水嶋ヒロ君がいきなり「小説家になりたい」と、記者会見で宣言した矢先にこの受賞であるから、なお更そこに作為が感じられた。

しかし、思えば、誰もがこんな単純な流れに疑問を抱くのは百も承知であるから、大手のポプラ社も当事者の水嶋ヒロ君もこのレールが引かれた「できレース」に、まんま乗ったとも思えない。

あまりにも「できレース」っぽいからこそ、むしろ裏を返すと、これは真実ではなかったのだろうかと思い始めていた。

ま、これは水嶋ヒロ君ご贔屓の私の見解なのだが…。

「今朝、開店の時には350冊も平積みに置いてあったんですが、今は35冊しか残っていません。なんと、夕方までに約320冊も売れたんですよ!」と、店員さんがうれしさMAXの笑顔で「KAGEROU」を手にとって見ている私に言った。

最近、どの書店に行っても、店員さんが、元気ないつーか、やる気ないつーか、仏頂面つーか。あんまりいい印象を持っていなかったが、このピュアな笑顔を拝み、私までもうれしくなってしまった。

「1Q84、抜いちゃうのかしらね?」と、私。

「いや、どうでしょ?この勢いだと在庫がなくなり、すでに増刷しているんじゃいなですかね?」と、今度は競馬の3連単で高額配当500万円くらいの馬券を手に入れた競馬ニーちゃんみたいな喜び方をした。


「お買い上げにならななくてもいいですから、手にとってご覧になってください」と、まー、なんと気風のいいこと。

 私はお言葉に甘えて、1ページ目を開いた。わかり易い文章であるとは聞いていたが、それは活字組によるものだとわかった。活字がいっぱい詰まった文章というのは、どれだけ素晴らしいものであっても、中々、内部に入っていけないからだ。

 主人公のヤスオは自殺志願。ビルから飛び降りる準備をしている。そのヤスオの目から見た風景が、丁寧に描写されている。

 水嶋ヒロ君はかなりの読書家であったのであろう。形容詞が実に巧みである。レトリックも抜群だと思った。しかし、どうも、その文章の中に真意や躍動感が伝わってこない。が、処女作としては、ここまで頑張って書けている水嶋ヒロ君はあるボーダーはクリアしているのではないかと思った。

ま、触りしか読んでいないので、これじゃなんとも言えないから、1冊購入しようと思って、レジに並んだ。

「ガーン!!」

なんと、お財布の中には千円札一枚しか入ってなかった。「ぞっ」として、レジの列を何もなかったかのように何気に離れた。

うーん。こういったアホな読者がいることも、水嶋ヒロ君は想定していたのかしら…。

いずれにしても、書店の店員さんをこんなにうれしがらせ、こんなにたくさんの人たちを書店に向かわせ、活字の偉大さを再認識させ、出版不況に歯止めをかけた水嶋ヒロ君の力は、「ハンパねぇぜ、アンダーグランド」だと納得した。

完読しないとね。


 


 

「1Q84」

  「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」

 イスラエル最高の文学賞「エルサレム賞」を受賞した作家・村上春樹さんの授賞式でのスピーチだ。実を言うと、村上春樹作品は全く読んだことがなかったが、このイスラエルのガザ地区攻撃批判のスピーチで、私は熱狂的な村上春樹ファンになってしまった。

 作品よりも先に行動や言動に魅了されたということは、ある意味では物書きの方には大変失礼なことだと思うが、これは正直な気持ちなので嘘は言えない。

 あのスピーチから数ヶ月。ついに村上春樹の新作が出た。内容、レジメなどは一切公表しないで出版に到ったそうだ。隠せば、隠すほど、読みたくなるという読者の深層心理をくすぐるやり方に脱帽である。

 発売前から予約が殺到し、発売日に68万部を売り上げるという快挙。各書店では売り切れ御礼のお札が。この出版不況の中で、活字が大手を振って世の中に一石を投じている現象は、とても頼もしい。

 とうことで、「1Q84」を手に入れ、読み始めている。本来なら前編、後編を読破してから感想を書くべきところであるが、読み始めて2日間で、もう3分の2まで読んでしまった。ハードカバーの分厚い本なのに、久しぶりに読書に没頭しきっている。

 「青豆」という女と「天吾」という男の話が交互に交錯したミステリータッチの作品なのだが、1ページ目を開いたその瞬間から、私は村上春樹ワールドに没入した。ストーリーテリングに満ち溢れていて、読みやすい。時々、人間の本質に迫る俗っぽさもたまらない。

 イスラエルでのあのスピーチが伏線になっているのかもと、唸らせた。

 とにかく先が先が読みたくて、何も手につかない。

 ここ2~3日は、村上春樹ワールドに耽溺してしまいそうだ。
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